遺品整理の業者に必要な許可とは何か
遺品整理は、多くの人にとって一生に何度もない依頼だ。業者の良し悪しを見分けるいちばん確かな手がかりは、許可の有無にある。
この記事の要点
- 家庭の不用品をお金を受け取って運ぶには、市町村の一般廃棄物収集運搬業の許可が要る
- 許可は市町村ごと。買取をするなら古物商の許可も要る
- トラブルの多くは見積もりと作業当日に起きる。明細と追加料金の条件を確かめる
トラブルは「見積もり」と「当日」に起きる
国民生活センターは2018年、遺品整理サービスの契約トラブルについて注意を呼びかけた。寄せられた相談には、よく確かめずに契約してしまった、高い解約料を求められた、作業当日に見積もりの2倍近い追加料金を請求された、残すはずの品まで処分された、といったものがあった。
1 一般廃棄物収集運搬業の許可
家庭から出る不用品を、お金を受け取って運ぶには、市町村の「一般廃棄物収集運搬業」の許可が要る。遺品整理を名乗る業者でも、この許可を持っていないことがある。その場合は、許可を持つ業者と組んでいるか、処分を許可業者に直接頼めるかを確かめたい。
許可は市町村ごとに出る。隣の市の許可があっても、自分の住む市町村で運べるとは限らない。横浜市は、無許可の業者に回収された不用品が不法投棄されたり、不適切な保管で火災が起きたりした例があるとして注意を呼びかけている。
2 古物商の許可
家具や家電、骨董品などを買い取ってもらい、その分を費用から差し引く方法もある。買取を行うには古物商の許可が要る。許可番号を示しているか、確かめておきたい。
3 見積もりの中身
- 作業の範囲と、何にいくらかかるのかが明細で示されているか
- 当日に追加料金が発生する条件が書かれているか
- 解約やキャンセルの料金が決まっているか
- 残す品、形見として渡す品が、業者と共有できているか
困ったときは、消費者ホットライン「188(いやや)」に電話すると、近くの消費生活センターにつながる。
よくある質問
- 遺品整理業者に必要な許可は何ですか
- 家庭から出る不用品を運ぶための市町村の一般廃棄物収集運搬業の許可と、買取を行う場合の古物商の許可です。
- 遺品整理士の資格があれば許可は不要ですか
- 民間の資格は許可の代わりになりません。ごみを運ぶには市町村の許可が必要です。
- 遺品整理でトラブルになったらどこに相談すればいいですか
- 消費者ホットライン「188」に電話すると、近くの消費生活センターにつながります。
出典・参考
- 国民生活センター「こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル」(2018年7月19日)
- 横浜市「遺品整理・不用品回収業者の利用にあたっての注意」
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律、古物営業法
亀田考明(死後活 編集長/「死後活」提唱者)。元読売新聞記者。遺品整理・特殊清掃の会社で経営に携わりながら、孤独死や廃棄物の現場から発信している。業界誌「月刊廃棄物」で「家財整理という生活支援」を連載中。
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